2013/06/07
会津大学 先端情報科学研究センター(CAIST)環境情報科学クラスター 寺坂 晴夫先生にPeer to Peer計算機を導入頂きました
会津大学 先端情報科学センター・環境情報科学クラスターでは、大規模数値シミュレーションをベースにして、福島県域の局所気象予測や猪苗代湖の湖水流、あるいはモニタリングなど、地域に密着した環境情報科学の研究を行なっています。
最近では、福島県の地形、土地利用などを考慮した高解像度気象予測とその応用の研究に力を入れています。福島第1原子力発電所の事故以来、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーに注目が集まっていますが、これらは気象に大きく影響されるため、電力の需給バランス・コントロールなどにとって詳細かつ正確な気象予測が非常に重要です。また放射線量分布やその変化など環境モニタリングの研究にも積極的に取り組んでいます。
CPUはIntel Xeon E5-2690 2.90GHz x2 計16コア、メモリを128GB、InfiniBand QDRを搭載し、2台で連結した Peer to Peer クラスタ型計算機を導入しました。ソフトウェアはIntel Comporser XE 2013 Linux 版 がインストールされています。
私達の研究室には既に複数台のクラスター型並列計算機が稼働していますが、高解像度気象シミュレーションを研究するためにはまだまだ十分とはいえません。限られた予算の中では、少しずつ計画的に増強していくしかなく、今回の導入もその一環です。
今回導入した計算機は私達の研究室の中では小規模の部類に入りますが、CPU性能が比較的高いので東北域の高解像度Hindcast実験などに活躍してくれるものと期待しています。
高性能な並列計算機はますます普及しており、Xeon PhiやGPUなどのアクセラレータコンピューティングが注目され、さまざまな新しい計算のパラダイムが登場してきています。今後は、GPUなどの利用による気象シミュレーションの高速化などにも取り組んでいきたいと考えています。
大変興味深い研究に当社製品・サービスを有効に活用いただき、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。