2014/01/23
WIEN2Kを弊社計算機と一緒に導入頂きました。
早稲田大学 齊藤先生の研究室では次の研究を行っています。
●組組織形成の初期過程の解明
●組織形成過程のコンピュータシミュレーション
研究室ホームページ
http://www.saitolab.sci.waseda.ac.jp/
【1】組織形成の初期過程の解明
材料組織は複雑な形態や構造をしていますが、その形成過程は高々数個の偏微分方程式で記述できるであろうという観点に立ち、組織形成過程を統一的に把握することをめざしています。現象についての理解を容易にするため、ほとんどの場合、A-B2元合金を研究対象材料としています。主に高温単一相から平衡温度以 下に急冷したときの組織の時間発展に注目します。
【2】組織形成過程のコンピュータシミュレーション
材料の原子配列の予測などメゾスケールの問題拡散に支配される析出、相変態時の組織発展、界面移動などマクロスコピックな現象などがコンピュータシミュレーションの対象となります。シミュレーション手法としてはモンテカルロ法、フェーズフィールド法、分子動力学、非線形拡散方程式に最近ではハイブリッド法の数値解などを利用しています。理論的な研究が単純な2元合金を対象としているのに対し、シミュレーションでは、できるだけ実用材料に近い組成の多元系材料にまで適用することを念頭においてモデル化を進めています。
上記のような研究活動の一環で、今まで弊社からワークステーション型計算機やポータブル計算機を導入頂きました。
今回新たに最新のワークステーション型計算機を購入頂き、WIEN2Kをインストールさせて頂きました。
現在これを用いてゼミ生が日夜研究活動に従事されております。
WIEN2K:ウィーン工科大学で開発された個体電子状態計算やバンド計算をおこなうソフトウェアです。
http://www.wien2k.at/
齊藤先生取材にご協力ありがとうございました。
これからも研究活動に弊社もご協力させて頂きます。
≪早稲田大学 齊藤先生の略歴≫
1972年東京大学教養学部基礎科学科卒業
1974年同大学大学院理学系研究科修士課程修了
1974年川崎製鉄株式会社技術研究所研究員
1980年同主任研究員、1987年工学博士(京都大学工学部金属加工学科)
93-95日英共同研究「新素材の原子配列設計制御プロセス」研究員 兼 ケンブリッジ大学材料冶金学科客員研究員
1995年早稲田大学理工学部材料工学科教授に就任、現在に至る。