2014/10/14
PCクラスタ型高速計算機をご利用頂いています。
山下・牛山研究室は、分子・原子・電子といった非常にミクロな視点から化学反応や物性を理解し制御をめざす理論化学の研究室です。特に最近は太陽電池・二次電池・光触媒といったエネルギー関連材料の研究を中心に行っています。
化学反応の主役は分子や原子、そしてそれに伴う電子状態の変化であるといえます。しかし、この分子や原子、ましてや電子を実際に“見る”ことは難しいことです。我々の目に見えるのは、それよりもずっとマクロな現象です。本研究室では、この主役となる分子や原子、電子の動きをコンピュータ上で再現し、反応中の挙動を理論化学・計算化学に基づいた方法で計算し、“見る”ことを行っています。さらに「何が起こっているか」を“理解”すると同時に、主役たちの動きを自在に操ることにも取り組んでいます。例えば、過去にはレーザーを照射することで化学反応の挙動をコントロールする研究を行いました。
最近は、エネルギーを作る・貯める・使う、といったそれぞれの過程において使用される多くの材料について、第一原理計算にもとづき電子状態とその変化を解析することで高効率かつ安定な材料の設計指針を考案しています。 分子や原子、電子といったミクロなものをコンピュータ上で“見て理解し”、本当に我々の目で見えるマクロな現象を意のままに操ること、そして新しいエネルギー関連材料の開発指針の提案につなげることが我々の目標です。
研究室ホームページ
http://www.tcl.t.u-tokyo.ac.jp/
現在運用している『PCクラスタ型高速計算機』はCPU 512 Core, Memory 2TBという大規模なPC Clusterになります。やはり大規模計算を行うには非常に大事な計算機になります。今後もこの計算資源を最大に活用した研究を継続していきたいです。