2018/05/25
NVIDIA TESLA V100-PCIe 搭載サーバを導入いただきました。(サーバ室防音工事・機械学習サーバシステム移設)
東京大学工学部計数工学科 鈴木大慈 准教授に導入事例掲載のご協力をいただきました。
山西研究室様は学習数理情報学を専門に研究されています。
【研究テーマ】
▶ 学習数理情報学
▶ 情報論的学習理論
▶ データマイニング
▶ ディープナレッジの発見と価値化
今回、最新のアクセラレータ “ NVIDIA TESLA V100-PCIe ” を3基搭載した機械学習用ハイエンドサーバを導入いただきましたが、過去に導入されている複数台のサーバや無停電電源装置、ネットワークスイッチなどで構成されるサーバシステム一式の移設作業もさせていただきました。
GPU搭載サーバは1台でも騒音量が大きく、鈴木先生のサーバシステムは GPU搭載サーバが複数台あり、サーバ室との仕切り壁があるにも関わらず隣室への音漏れが問題となっていましたので、サーバ室の防音工事もご提案させていただきました。
【作業内容】
▶ サーバ室の防音工事
├ サーバ室特化型の個別設計
├ 2重壁施工(遮音材、吸音材による複層構造)
├ 隙間コーキング、密閉
├ 特注「観音開き」防音ドア
└ 事前調査、各種測定、結果検証
▶ サーバシステム一式の移設作業
├ サーバ等取り外し、梱包作業、搬出作業
├ 専用トラックでの運搬
├ 移設先搬入経路、設置場所、電源等の確認
└ サーバラック設置、サーバ搭載、ケーブリング作業等
▶ 新規導入 GPUサーバの設置作業
├ サーバ搭載、ケーブリング作業
└ クラスタ設定作業〔Bright Cluster Manager〕
サーバ正面1mで80.7dB(A)。動画内の騒音計位置はドア前80cm、高さ1m。
事前調査により問題個所を抽出し、ピンポイントで効率的な処置を施しています。
8k~10kHz付近で突出していたマシン特有のピークノイズもほぼ無音になっています。
(カメラのAGC(自動録音)をオフにして正確な音量差を収録)
東京大学 大学院情報理工学系研究科 数理情報学専攻
http://ibis.t.u-tokyo.ac.jp/suzuki/
山西研究室
http://ibis.t.u-tokyo.ac.jp/yamanishiken/
【研究テーマ】
知的な情報処理をいかにして計算機に実行させるかという問題に興味がある。
具体的には機械学習、統計的学習理論、数理統計学、データ解析についてその理論から応用を研究している。これらの研究分野はデータ科学とも呼ばれており、限られた観測データからいかにして有用な情報を取り出し予測や推論に活かすかという方法論を研究する分野である。
1.機械学習の数理:カーネル法や深層学習など機械学習には様々な手法が存在するがそれらの
汎化誤差(予測誤差)を理論的に解析することで高い汎化性能を実現させる機構を探求している。
2.高次元統計学:高次元データに埋もれた重要な情報を抜き出す方法論とその理論を研究している。
3.機械学習の高速計算手法:確率的最適化などを用いて大量データ上で効率的に学習を実行する
計算方法を開発している。
【主な論文・著書】
Suzuki, T., Kanagawa, H., Kobayashi, H., Shimizu, N., and Tagami, Y.:"Minimax Optimal Alternating Minimization for Kernel NonparametricTensor Learning,"The 30th Annual Conference on Neural Information Processing Systems(NIPS2016), pp. 3783-3791, (2016).
Kanagawa, H., Suzuki, T., Kobayashi, H., Shimizu, N., and Tagami, Y.:"Gaussian process nonparametric tensor estimator and its minimax optimality,"The 33rd International Conference on Machine Learning (ICML2016), pp.1632-1641, (2016).
Suzuki, T.:"Convergence rate of Bayesian tensor estimator and its minimax optimality,"The 32nd International Conference on Machine Learning (ICML2015), pp.1273-1282, (2015).
Suzuki, T.:"Dual Averaging and Proximal Gradient Descent for Online AlternatingDirection Multiplier Method,"International Conference on Machine Learning (ICML2013), pp. 392-400, (2013).
Suzuki, T., and Sugiyama, M.:"Fast learning rate of multiple kernel learning: trade-off betweensparsity and smoothness,"The Annals of Statistics, vol. 41, number 3, pp. 1381-1405, (2013).
鈴木先生 ご多忙な中 貴重なお時間を頂きありがとうございました。
これからも少しでもお役にたてる様、お手伝いをさせて頂きます。
HPCテックではワークステーションやラックマウントサーバの販売だけではなく、ユーザ様の計算機環境改善についてもお手伝いをさせていただいております。今回のような移設作業から防音工事までなんでもお気軽にご相談ください。お待ちしております。