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導入事例

2012/02/23

[導入事例] 神戸大学 山本研究室 様

神戸大学 山本研究室 に超高速GPGPUポータブルワークステーションをご導入頂きました。

研究内容

≪山本先生の研究活動概要

神戸大学 山本先生の研究室では以下の研究を行っています。

 

  • 行列計算における高速アルゴリズムの研究
  • 金融工学計算における高速アルゴリズムの研究

 

1.行列計算における高速アルゴリズムの研究
連立一次方程式の求解や固有値計算などの行列計算は、科学技術計算において最も基本的な部品の一つです。大規模な行列計算を最新のアーキテクチャを持つ計算機上で高速に実行するには、アルゴリズムの改良による演算量削減に加えて、複数のプロセッサの効率的利用、キャッシュメモリの活用など、高性能計算の技術が重要です。このような観点から、マルチコア、GPUなどの新しいアーキテクチャに適した行列計算アルゴリズムの研究を行っています。

 

2. 金融工学計算における高速アルゴリズムの研究
オプションの価格評価、資産運用最適化などの金融工学計算において、実際的な問題を精度良く解こうとすると、大規模計算が必須となります。そこで、数値計算で開発された様々な手法を応用することにより、これらの問題を高速・高精度に解くことのできる新しいアルゴリズムの開発を目指しています。

山本先生は、神戸大学の賀谷信幸先生が主宰されているプロジェクト、「企業を牽引する計算科学高度技術者の養成」(平成22年度採択科学技術振興調整費事業)のメンバーでもあります。
このプロジェクトは、神戸大学の他、兵庫県、地域企業が連携して行っており、シミュレーション技術を活かして製品開発に貢献できる企業技術者の育成を目的としています。企業の開発現場でも大規模シミュレーションを高速に行いたいという需要は強く、同プロジェクトはそのような要求に応えるため、並列化技法やGPGPUをテーマとしたシミュレーションスクールの開催と企業からの個別相談受付などを行っています。

導入システム

≪山本研究室での導入事例≫

上記のような研究活動の一環で、ポータブルでありながら、高速なCPU、GPU、大容量メモリを搭載した弊社ポータブルワークステーションを導入頂きました。山本先生の研究室では、GPU向けに最適化した行列計算アルゴリズムの開発を主要テーマの一つとしており、特異値分解と呼ばれる行列計算では、NVIDIA社Tesla C2050を用いて、Intel 6コアXeonに比べ約6倍の高速化を達成しています。このような性能をポータブルに実現できれば大きなインパクトがあり、本ワークステーションはその検討のために使われる予定です。また、前記のシミュレーションスクールにおいても、GPUを用いたプログラミングの例示や高速化のデモのため、ポータブルなGPUマシンが求められており、本ワークステーションはそこでも活躍が期待されています。

最後に

山本先生、ありがとうございました。

 

神戸大学 大学院システム情報学研究科 計算科学専攻

山本 有作 教授

山本研究室 http://www.na.scitec.kobe-u.ac.jp/

神戸大学内「企業を牽引する計算科学高度技術者の養成」HP
http://www.org.kobe-u.ac.jp/tecs/

 

≪神戸大学 山本先生の略歴≫

 1990年3月  東京大学 工学部 計数工学科 卒業
 1992年3月  東京大学 大学院工学系研究科 物理工学専攻 修士課程 修了
 1992年4月 ~ 2003年6月 (株)日立製作所 中央研究所 勤務
 2001年5月 ~ 2002年5月 コロンビア大学 ビジネススクール 客員研究員
 2003年7月  名古屋大学 大学院工学研究科 計算理工学専攻 助手
 2003年11月 名古屋大学 博士(工学)
 2004年2月  名古屋大学 大学院工学研究科 計算理工学専攻 講師
 2006年4月  名古屋大学 大学院工学研究科 計算理工学専攻 助教授
 2007年4月  名古屋大学 大学院工学研究科 計算理工学専攻 准教授
 2009年10月 神戸大学 大学院工学研究科 情報知能学専攻 教授

 2010年4月  神戸大学 大学院システム情報学研究科 計算科学専攻 教授

弊社では、科学技術計算や解析などの各種アプリケーションについて動作検証を行い、
すべてのセットアップをおこなっております。

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