2013/06/05
筑波大学 知識情報・図書館学類長 長谷川 秀彦先生にiSCSI ストレージサーバを導入頂きました
筑波大学 情報学群 知識情報・図書館学類では、データマイニング、機械学習、自然言語処理、デジタルドキュメント、情報検索など、ユーザの側にたった情報処理の教育・研究を行っています。データから知識を見つけ出すには、大規模なデータをサーバで解析する必要があります。そして、コンピュータを手足のように活用できるようになるには、実際に試行錯誤してみることが重要で、そのような苦労の後にスマートな手法のありがたさがわかるはずです。
CPUはIntel Xeon E5-2603 1.80GHz x2 計16コア、メモリを32GB、ストレージ領域として3TB HDD x 16台で構成されています。
これからの学生には Hadoop などの分散並列処理を経験しておくことが必要です。われわれの手元にあった旧型のAMD Opteronクラスタにディスクを増設して使おうとしたところ、ディスクは既に製造を終了し、 SCSIインタフェースも既に過去のものとなっていました。そこで、最新のストレージサーバを導入し、iSCSIによって仮想的にディスク増設を行うことにしました。これによって、莫大なデータを一か所にまとめて安全に管理すること、複数のマシンからアクセスできることが、簡単な操作で出来るようになりました。
従来は、サーバ内のディスクを交換してサイズを増やしていました。最近のようにマシンの進化が著しいと、部品の増設ができなくて、まだ使えるマシンを手放さなければならないことも少なくありません。ちょっとした性能のデメリットはあるものの、数年前までは考えられなかったような大規模なストレージ環境が手頃な費用で構築でき、使いなれたマシンを使い続けられるので助かります。新しいマシンには、機能や性能など魅力が沢山あるのですが、学生さんの入門用に使ってもらうためには、それよりも隅まで知っている使いなれた環境が好都合です。最新の高性能ストレージサーバを、そんなことは意識しないで使えるのが助かります。
マシンのアーキテクチャや、プログラミング手法はめまぐるしく変わってきました。しかし、データにそのような変化はありません。HPCが普及して大規模なデータが扱えるようになったというだけで、安全かつ手軽にデータを管理するという点では昔とほとんど変わっていません。ただ、計算環境とファイル環境が独立に進化するのが最近の流れのように感じています。内蔵ディスクのような世界ではなく、より汎用的で計算環境とは独立の大規模なストレージ環境が便利で使いやすくなっていくのだと思います。将来をになう学生さんには、そんなモダンな環境に触れてもらいたいとも思っています。
当社製品・サービスを有効に活用いただき、心より感謝申し上げます。