2020/12/22
ディープラーニング用サーバを導入頂きました。
高知工科大学 栗原徹准教授にお話を伺いました。
高知工科大学 栗原研究室 “Krlab” 様は画像を用いた様々な応用展開を研究されています。深層学習の研究やオプティカルフロー検出、顔の3次元計測や製品欠陥検査など様々な研究をされています。また、研究に必要なカメラは10種類以上、MR(複合現実)や AR(拡張現実)、VR(仮想現実)用のヘッドセットも複数あり、さらに研究用冶具製作用の 3D プリンタ、プロジェクションマッピング用プロジェクタまで備えていらっしゃいます。
栗原研究室様は、より良い画像を取得するためにハードウエアの開発から一巻して行う画像処理を中心に考え、その周辺機器を最適化したシステム全体の構築を目標とされています。HPC テックはそのシステムの一部、GPU計算機の製造から設定、設置までを行わせていただきました。
深層学習には欠かすことのできないGPU、NVIDIA TESLA シリーズ、NVIDIA Quadro シリーズ、NVIDIA GeForce シリーズ を各種導入されていらっしゃいますのでそれぞれの用途や感想などをお聞きしました。
ハイパースペクトル画像を用いた物体認識と光学フィルタ設計の研究
NVIDIA TESLA V100-SMX2 を用いた計算には最新のフレームワーク Keras や pytorch を使いハイパースペクトル画像の学習モデルを構築しています。自分たちで撮影した大量のハイパースペクトル画像にタグを付け、カメラレンズ前におく光学フィルタとセグメンテーションネットワークの end-to-end での学習を実現しました。大容量ハイパースペクトル画像を扱うために搭載メモリの多い GPU を使うことが必然でした。毎年のように古くなる GPU ですが、このマシンは長く使えると嬉しいです。高額な機材でしたが、HPC テックさんには、導入前から相談に乗っていただき安心して導入を進めることができました。
ハイパースペクトル画像を用いた物体認識の研究
NVIDIA Quadro RTX6000 を用いた計算には、顔動画像を用いた痛み表情認識について研究を行いました。アテンション機構とLSTM を用いましたが、動画像はやはり容量が大きいためメモリの多い GPU が必要です。GPU を 8基搭載しているため、条件を少し変えた学習を並行して進めたり、他の研究テーマでも同時に学習を進めることができ大変便利です。
画像二値化の研究
NVIDIA GeForce RTX2080Ti を用いた計算には Tensorflow を用いた画像二値化の学習モデルを構築しています。研究終盤でパラメタを探索する際には、やはり複数 GPU を搭載した GPU サーバで並列して学習を進められると効率が良いように思います。
HPCT S12b(管理ノード)
CPU:Intel Xeon Silver (2.1GHz, 8Core) x1
Memory:DDR4-2933 48GB
HDD:12TB x6 RAID6
Workload Manager:Slurm
HPCT R425gs
GPU:NVIDIA GeForce RTX2080Ti x4
CPU:Intel Xeon Silver (2.1GHz, 8Core) x2
Memory:DDR4-2666 384GB
HPCT R424gs
GPU:NVIDIA TESLA V100-PCIe x4
CPU:Intel Xeon E5v4 (2.1GHz, 8Core) x2
Memory:DDR4-2400 512GB
HPCT R425gs-10GP
GPU:NVIDIA Quadro RTX6000 x8
CPU:Intel Xeon Gold (3.6GHz, 4Core) x2
Memory:DDR4-2666 768GB
HPCT R426gs-8GN
GPU:NVIDIA TESLA V100-XM2 x8
CPU:Intel Xeon Gold (3.8GHz, 4Core) x2
Memory:DDR4-2933 768GB
上記マシンは Krlab 3月のニュース 『研究室設備』 にて紹介されています。
http://krlab.info.kochi-tech.ac.jp/%e7%a0%94%e7%a9%b6%e5%ae%a4%e8%a8%ad%e5%82%99/
高知工科大学 栗原研究室 “Krlab” ホームページ
HPCテックさんとは学会で知り合い、GPU など最適な仕様についてアドバイスをいただきました。営業のTさんは対応も早く、欲しい情報をすぐに送ってもらい大変助かりました。また、導入後すぐに使用できるようワークロードマネージャやコンパイラの取り扱いの説明をしてもらい、マニュアルを読み漁ることなく始めることができました。増設時のアドバイスもいただけたらと思っています。
栗原先生 ご多忙な中、貴重なお時間を頂きありがとうございました。
増設時や新規導入の際、いつでもなんでもお申し付けください。
またお伺いさせていただきます。