高度計算機はHPCテックにお任せください。
導入事例
2017/03/09
[導入事例] 神戸大学 横川研究室樣
Intel Xeon Phi Processor 搭載 ４ノードPCクラスタを導入頂きました。
研究内容
神戸大学 横川研究室 谷口隆晴准教授にお話しを伺いました。
研究室の紹介
横川研究室樣では、スーパーコンピュータを用いた並列計算や高速数値計算に対して様々なアプローチから研究をされています。
横川グループの研究内容
大規模並列計算機シミュレーション
（１）高レイノルズ数乱流の性質を解明するための大規模直接数値シミュレーション。
高レイノルズ数乱流の性質を明らかにするためには，最先端のスーパーコンピュータを
用いた乱流の直接数値シミュレーション（Direct Numerical Simulation，DNS）が
行われています。このための高度な並列 DNS コードの開発、及び大規模 DNS(122883)の
研究を行っています。
アプリケーションソフトウェアの高度化
計算機シミュレーションでは、高度なアプリケーションプログラムが必要とされます。
このプログラムを開発するための技術研究を行っています。
（１）並列言語 XcalableMP によるシミュレーションコードの並列化、およびその適用性評
価に関する研究。
（２）アプリケーションコードの高並列化と評価技術に関する研究。
（３）アプリケーションコードをビジュアルに把握するためのプログラム構造静的解析ツール
STView に関する研究。
谷口グループの研究内容
離散力学理論「デジタル世界の物理学」
通常、物理シミュレーションを行う場合には、現象を記述する方程式を物理学などを用いて導き、それをコンピュータで扱うために離散化するという手順をとります。ですが、このようにして作成されたプログラムでシミュレーションを行うと、エネルギー保存則をはじめとする様々な物理法則が失われてしまうことが知られています。
これに対して、最近、そもそも世界が離散的だった場合の物理学を構築することで、物理法則を保ったシミュレーションを可能にしようという研究が盛んになっています。これは、現実世界という「アナログ世界」のための物理学に対応するシミュレーションのためにコンピュータの中に仮想的につくられた「デジタル世界」のための物理学を再構築しようという試みです。
ネットワークに対する統計解析手法
近年のセンサデバイスの発達により、これまで計測が困難であった様々なデータが取得可能になりつつあります。そのようなデータの一つに社会科学などで重要となるネットワーク型のデータがありますが、その解析手法についてはまだまだ改良の余地があります。当研究室ではネットワークに対する統計的手法の研究やそれらの手法を応用したスーパーコンピュータによる大規模な解析などを行っています。
神戸大学 横川研究室ホームページ
http://www.na.scitec.kobe-u.ac.jp/
導入システム
導入システムについて教えてください
最新の Intel Xeon Phi Processor 7200 シリーズ（68 Core）を搭載し、４ノード合計 272 Core の PC クラスタを導入しました。各ノードには大容量メモリ 96GB を搭載し、高速なデータアクセスを必要とする為 システム用に SSD を選択しました。設置後すぐに使えるよう開発に必要な Intel Compiler 等をＨＰＣテックさんにインストールしてもらいました。また、このサーバは稼働音が大きい為、高度な静音ラックに搭載し静かな環境で使えるようになりました。
今後の展望
昨年末初めて大型スパコンにも搭載され、世界のスパコンランキングトップ 10 以内に入る原動力にもなった最新の Intel Xeon Phi Processor は正に最新の革新的なテクノロジーです。今回導入したクラスタシステムは 272Core 搭載しており、メニーコア・プロセッサ世代への技術開発に最適なシステムです。
これからこの最新テクノロジーを用いて、今後さらに研究を進めて行きたいと思います。
最後に
谷口先生、ご多忙な中 貴重なお時間を頂きありがとうございました。
研究活動に少しでもお役にたてる様、弊社も微力ながらお手伝いをさせていただきます。
弊社では、科学技術計算や解析などの各種アプリケーションについて動作検証を行い、
すべてのセットアップをおこなっております。
お客様が必要とされる環境にあわせた最適なシステム構成をご提案いたします。
