2019/08/26
TESLA V100 搭載ディープラーニング用サーバを導入頂きました。

ファーマーズサポート株式会社 代表取締役 春日良一様にお話を伺いました。
ファーマーズサポート株式会社様は、畜産をはじめとした一次産業向けにICT・人工知能などを活用したシステムの研究開発をされています。高齢化や後継者不足による農家戸数、家畜飼養頭数ともに減少している昨今、家畜飼養頭数の減少に歯止めをかけるために飼養管理の効率化を目標に日々研究を進められ、今回導入された TESLA V100 搭載ディープラーニング用サーバを使い畜産農場に設置してあるカメラから情報を取り込み、ファーマーズサポート様独自の人工知能による解析システムにて分娩兆候などを検出するシステムを構築されていらっしゃいます。

Q:研究内容を教えてください。
A:牛の畜産の現場では、農家の方が24時間365日気の抜けない状況で、心労と労力は
  かなりのものです。私共ファーマーズサポートでは、人の目の代わりになるカメラ
  と人の頭脳の代わりになる人工知能により農家の方の経験・ノウハウを取り込む仕
  組みを提供することにより、心労と労力を軽減できるよう研究開発を行っています。
  具体的には、カメラの画像から、牛の分娩の予兆を検知する仕組み、牛特有の発情
  行動の検知をする仕組み、体調不良(特に子牛)を検知する仕組みなどを人工知能
  で研究開発を実施しています。
  2017年度、2018年度と鹿児島県の補助事業にも採択いただき、研究開発を進めて
  います。
   ・2017年度鹿児島県「平成29年度中小製造業者創業・新分野進出等支援事業
    (先端技術活用推進事業)」
   ・2018年度鹿児島県「平成30年度中小製造業者創業・新分野進出等支援事業
    (ベンチャービジネス育成・支援事業)」

Q:カメラから取る情報は動画情報でしょうか、それとも静止画情報でしょうか。また、
  それらのデータをどのように処理されていらっしゃいますでしょうか。
A:カメラからは静止画情報として保存しています。例えば、分娩の予兆検知では静止
  画画像から人の経験・ノウハウに基づいて、予兆を示す画像を抽出します。その画
  像を人工知能に学習させることにより、分娩予兆を人工知能が検知できるようにす
  るといった処理を行っています。

Q:いくつも畜産農場があると思いますが一括で管理をされていらっしゃるのでしょうか。
A:人工知能の学習のためには、膨大なデータが必要となります。18軒の畜産農家の方に
  ご協力いただき、データ収集を行っています。当社の畜産クラウドを介しまして、全
  ての畜産農場のシステム管理を行っています。農家の方には、リアルタイムもしくは
  過去の画像を参照いただけるアプリをご提供しております。

Q:もしお見せ頂けるようでしたら分娩兆候などを検出する際のキャプチャ画像などは
  ございますか。
A:分娩兆候を示す羊膜・尿膜を人工知能が検出したキャプチャ画像です。

ファーマーズサポート株式会社 ホームページ
HPCT R425gs
GPU : NVIDIA TESLA V100-PCIe 32GB HBM2 x2
CPU : Intel Xeon Gold 6Core 3.4GHz x2
RAM : DDR4-2666 96GB
Storage : SSD 240GB x1,  HDD 1TB x1
OS : Ubuntu
Softwere : NVIDIA Driver, CUDA Toolkit, 
                NVIDIA Docker
HPC テックさんのホームページを見てコンタクトをさせてもらいました。担当営業さんの説明も分かりやすく迅速で柔軟な対応をしていただきました。これからも、研究開発ならびに商用環境構築で相談に乗っていただけると幸いです。