高度計算機はHPCテックにお任せください。

03-5643-2681
お問い合わせ
English

Information

  • トップページ
  • Information
  • [TECH Report] 当社の ISO マネジメントシステム (品質 9001、環境 14001) 取り組みについて

2020/05/28

[TECH Report] 当社の ISO マネジメントシステム (品質 9001、環境 14001) 取り組みについて

TECH Report は HPC テックスタッフからの情報発信です。

 

 

 

今さらですが ISO って何?

 ISO とは国際標準化機構(International Organization for Standardization)というスイス・ジュネーヴに本拠地を置く非営利団体の事です。その国際標準化機構では様々な世界の標準(ISO 規格)を定めています。日本もその加盟国です。ではどういった目的でこの ISO 規格をというものを定めているのでしょうか。それは、国際間の取引を円滑に進めるため、製品の品質・性能・安全性・寸法・試験方法などに関する共通の基準を定めているのです。日本からは JIS(日本工業規格)を制定する日本工業標準調査会が代表として参加しています。ISO 規格には様々な様式があり、例えば私たちの身近なものだとクレジットカードの大きさ、紙の大きさ、ネジの規格、非常口のマークなど、様々なものが世界共通で使えるようになっているのです。また、ISO 規格から発展した ISO マネジメントシステムというものがあります。これは、組織の活動において期待される結果を得るために必要な組織の仕組みについて定めた規格になります。国際標準である ISO マネジメントシステムを認証取得しているという事は、顧客やユーザーが世界的に求める水準を満たす結果、すなわち最高品質の製品やサービスを受ける事ができると言えます。 日本の製造業界では、最もポピュラーな 2つの ISO マネジメントシステムがあります。

 

ひとつめは ISO9001 といい、製品やサービスの品質に関わるマネジメントシステムです。

 ISO9001は、簡単に説明すると『よりよい製品やサービスを提供するための仕組みを評価するガイドライン』のことであり、製品やサービスの品質マネジメントシステムに関する規格です。この規格は品質マネジメント7原則を基盤としており、製品やサービスの品質を継続的に改善し、顧客の要求に応えることで顧客満足を目指すことを最終目的としています。
 具体的にはどういった活動をするのか?ですが、ISO9001 では主に PDCA サイクルという継続的改善手法を用いる事によって、よりよい製品やサービスを提供できるように組織で運用していきます。

 

 

もうひとつは環境に関するマネジメントシステム、ISO14001 です。

 企業は製品を製造する際やサービスを提供する上で、環境(地球、人、モノ)に様々な影響を与えています。それは良い影響を与える事があれば、悪い影響を与えることもあります。例えば(製品やサービスによって)人々が豊かに暮らせている背景には、廃油、排ガス、ごみなどが地球環境に悪影響を及ぼす事もあれば、騒音や振動といった周囲の人間に対しても悪影響がでます。環境マネジメントシステムは、このような環境へのリスクや機会に対して、企業や組織がどのように環境に対して良い影響を増やして、悪い影響を減らすことができるか。を取り組んで行く仕組みです。わかりやすく説明すると「地球を守ること」に繋がる取り組みですね。

こちらは環境省でも促進しています。
  環境省 総合環境政策 https://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-iso14001.html

環境マネジメントシステムも継続的改善手法を用いており、PDCA サイクルによって組織が計画、行動、評価、改善に取り組みます。

 

 

HPC テックでは、なぜ ISO を取得しているのか

 当社はその社名の通り、日本の HPC 業界をはじめとした様々な研究分野で役立てられるコンピュータ製品を製造・販売してきております。それらは日本の発展に大きく貢献し、日本社会を支えております。当然そこで求められるのは確かな品質と性能、そして信頼性です。当社では精錬されたエンジニアが「全ての製品」を「全て手作業」でひとつひとつ丁寧に、日本で求められる高い品質基準を日々追及して製造しております。 その品質基準を維持する取り組みに品質マネジメントシステムを採用し、日々よりよいクオリティの製品を世に出し、日本社会の発展へ繋げるお手伝いをさせて頂いております。また、環境マネジメントシステムも認証取得しており、地球環境に影響の少ないグリーン製品の採用、社内のエコ化、省電力製品・静音モデル製品の採用による周辺環境への配慮といった、環境側面への影響にも注力し日々の業務を務めております。

   HPC テック 取得認可・認証ページ https://archive-lib.hpctech.co.jp/activity.html

 

 

HPC テックの製品がお客様のところに届くまで

 HPC テックでは、担当営業がお客様から綿密にヒヤリングを行い、お客様のニーズにあった製品を選定・ご提案させて頂き、精錬されたエンジニアが国内自社オフィス内の製造ラインで製造し、お客様のもとへお届けしております。

 

HPまたはお電話・メールでのお問い合わせ&当社営業がご訪問での案件相談 ▶▶▶▶▶▶▶

 

 

 

 納品・設置の際には、事前に現地調査を行い搭載箇所の確認や利用できる電気容量の確認、運用についてのアドバイスなど、専門のスタッフがサポート致しますのでお任せください。中には騒音問題や部屋の構造上の問題が発生する場合がございます。そういった場合でも最適なソリューションをご提案致しますのでご安心下さい。また、大規模なクラスタシステムは、事前に全てのサーバをラックに搭載・配線して専用のチャーター機でお届けする為、設置後すぐにお使い頂けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 弊社代表 奥山からのコメント 

HPC テックではリピート率を大変大事にしています。
 ・お客様が満足行く製品(サービス)をご提供できて
  いるか?
 ・初めてご利用された方が次にまたご利用頂けるか?
 ・高い製品を買ったがすぐ壊れてしまった。
 ・適切なアフターサービスが取れているか?

どういった事を心掛ければ HPC テックの製品をリピートして頂けるかを日々考えて取り組んでいます。

 

 

HPC テックがメーカー製造委託や保守サポートの委託を行わない理由

 まず、第一の理由として、メーカーに製造委託を行った場合「HPC テックの製品」ではなく、それはメーカーの製品をただ販売しただけになってしまいます。その場合、製品の品質もメーカーに依存します。当社は全ての製品を当社のISOマネジメントシステムに基づいて製造し、部品別の検査やエージングテストを行い、そうして完成した製品にお客様毎で付加価値をつけてご提供しております。
 次にメーカーで製造を行った場合、シリアルナンバーから部品構成などはわかりますが、どのように製造されたかまでは記録に残りません。当社はお客様毎に製品の出荷実績を記録しており、例えば部品の増設や用途に応じた運用サポートのご案内などを円滑に行えるシステムをとっております。また、保守を外部に委託している企業がありますが、HPC テックは全て自社で行っております。

 構成確認製造納品設置保守 を一貫して社員が行うため、同じ社員が手掛けた製品はもちろんの事、製品全てに記録を残すことにより、全てのエンジニアが統一したサポート体制を取れる事が一番の強みです。

 これを外部に委託した場合、簡単な内容であればすぐ解決できるのかもしれませんが、当社ならではのソリューションは委託業務ではとてもサポートしきれません。 お客様からの情報と、委託先との情報共有がうまくいかず二転三転、情報伝達が遅れてレスポンスも遅れてしまい、結果的にお客様の貴重なお時間を奪ってしまうことになります。

 

 

実際の作業風景

 皆様はじめまして、HPCテック技術部の石渡です。
社内では主に製品の製造やテスト・設定、性能評価などを行っています。また代表の奥山と共に当社の ISO 部門も担当しています。ここからは私が実際の作業風景をご紹介したいと思います。

まず、製品の受注を頂きましたら購買部が部品を発注・入荷して案件ごとにコンテナへ振り分けます。コンテナに振り分けられた部品は、見積書と構成表の2種類の書類を使って構成ミスがないかを確認します。
(構成表とは、事前にその部品構成が可能かどうかを技術部が確認する書類となります。)

HPC テックでは技術部が見積ひとつひとつの構成をチェックし、構成ミスを防いでいます。

 

全ての部材を確認したらいよいよ製造に入ります。
細かい部分はお見せできませんが

 ・静電対策を行い、製造途中での部品破損を防ぐ
 ・常に作業台の上は物がない状態で広く使う
 ・エアフローを考えた配線をする
 ・誰が見ても丁寧で綺麗に仕上げる

といった事に注意して製造しています。

 

組み立て後にも構成チェックを行います。
こうして組みあがった製品はエージングラックに並べ、検査とテストを行います。

 

 

 

 

 

 

 

もちろんこれだけの計算機を動かすのですから、適切な温度管理と湿度管理を徹底しています。エージングテスト中に故障してしまう危険性もございません。
エアコン、温度湿度計、ワットチェッカー、これらの機器点検も ISO マネジメントシステムの一環で実施しています。

 

 

 

製品検査とテストでは、組みあがったマシンに不具合がないか、製造中のミスがないか等を確認し OS をインストールして負荷テスト、性能評価を行います。当社での性能評価には HPC 業界ではお決まりの HPL を使っています。負荷テストは企業秘密です。

 

 

テストと性能評価にかかる時間は、マシンによって異なります。

入門編のワークステーションで1~2日、GPUサーバで2~3日、大容量メモリ搭載のハイパフォーマンスクラスタだと2週間もの間テストする場合があります。
これもすべて、お客様の元に届いて安全安心にお使い頂けるように実施しています。

 

こうしてできあがった製品は、出荷前の最終確認に入ります。

 

 

 

 

 

 

出荷前検査では再度構成漏れがないか、付属品が全てついているかをダブルチェックします。
チェックが完了したらクリーニングを行い、梱包します。

 

 

社内で出たゴミは産業廃棄物として管理し、それぞれ分別して鉄や金属類、紙はリサイクル業者へ引き取ってもらう等、環境への取り組みを行っています。

 

 

 

いかがでしたか?

日本で求められる品質基準はとても高く、私どもは常にその基準を維持できるよう努めています。
中には、本当に HPC テックの製品を使えば性能が出ますか?といった質問を頂くこともあり実際にお客様にお越しいただいて、お使いのアプリケーションで性能評価をして頂く事もございます。もし、少しでも気になる事やご要望がございましたら、お気軽に担当営業までご相談ください。

 

次回は HPC テックの製品で採用している高品質の部品をご紹介したいと思います。

 

HPC TECH Engineer : Ishiwatari