2020/06/11
TECH Report は HPC テックスタッフからの情報発信です。
Ansys Discovery Live を使い、Quadro RTX の性能の差をサイバネットシステム株式会社様と共同検証をいたしました。
今回は Quadro RTX4000・RTX5000・RTX6000・RTX8000 を使用し、同じモデルを異なる GPU で解析計算を行った場合の比較です。
ANSYS Discovery Live とは、誰でも簡単にリアルタイムシミュレーションが可能なソフトになります。形状を直接モデリングする機能と瞬時に 3D シミュレーション結果を得られる機能を強固に連携することで、インタラクティブな設計の探求を通じた素早い製品イノベーションを可能にします。
ANSYS Discovery Live を使用すると、短期間に設計の反復試験をより多く実施し、新しいコンセプトに対する実現可能性調査を実施し、製品をより早く市場に届けることができます。
ソフトの詳しい内容は下記をご参考ください。
https://archive-lib.hpctech.co.jp/gpuproduct/ansys-discovery-live.html
検証環境1 | 検証環境2 | 検証環境3 | 検証環境4 | |
GPU | Quadro RTX8000 | Quadro RTX6000 | Quadro RTX5000 | Quadro RTX4000 |
VRAM 48GB | VRAM 24GB | VRAM 16GB | VRAM 8GB | |
CPU | Intel Xeon W-2123 (3.60GHz) x1 | |||
Memory | DDR4-2666 Total 128GB | |||
SSD | 960GB | |||
OS | Windows10 Pro x86_64 日本語版 |
解析内容:秋葉原周辺のビル群を模した
外部流れ解析(定常解析)になります。
解析結果:評価位置
同じモデルを異なる GPU で解析した結果例です。GPU の VRAM 容量が大きいほど精度の保証された汎用ソフトに分布が近くなっており、精度が向上する様子が観察できます。
Quadro RTX4000 (VRAM 8GB) |
[m/s] | ||
Quadro RTX5000 (VRAM16GB) |
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Quadro RTX6000 (VRAM24GB) |
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Quadro RTX8000 (VRAM48GB) |
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※参考 Fluent (定常) |
Ansys Discovery Live は GPU スペック、主に VRAM 容量に応じて解析精度を自動的に調節します。ハードウェア優先で精度が決定され、VRAM 容量が小さければ精度が低下し、大きければ精度が向上します。
VRAM 容量が不十分な GPU の解析結果 VRAM 容量が十分な GPU の解析結果
結果としては、Quadro RTX8000 を搭載したマシンのほうが精度の高い結果となりました。
Quadro RTX4000 < RTX5000 < RTX6000 < RTX8000 (結果精度)
ご予算にもよりますが、内蔵メモリの多い GPU を利用する方が精度の高い解析を行うことができます。お値段については、いつでもお問い合わせください。
GPU の詳しい内容は下記をご参考ください。
HPC TECH Sales : Takatsuki