2022/05/27
TECH Report は HPC テックスタッフからの情報発信です。
ついに発売されました RTX3090Ti コンシューマのゲーミングモデルでは最上位の製品になります。HPCテックでは科学技術計算やマシンラーニングがメインのワークステーションやサーバを販売しておりますが、NVIDIA A100といった GPU Computing専用の GPUは高額であるためこれから始めたい、まずはお試しで。といった方々には、デスクトップタイプのワークステーションにコンシューマ向けの製品を搭載した「入門用」のワークステーションをご購入頂く事がしばしばあります。
GeForce製品のメリットは性能対コストパフォーマンスがいいことですが、デメリットは長い期間使える製品ではないという事です。GeForceなどのコンシューマ製品は、あくまでも一般家庭で一日の限られた時間に使用し、あとはシャットダウンするという使い方に合わせて基板設計されています。仕事が終わり家に帰って2時間だけゲームをやろう!というような使い方ですね。その為、機械学習やガッツリ計算させます!といった用途で使い続けると当然製品寿命も短くなります。
入門用のワークステーションで慣れてきたら、ぜひ HPCテックの高性能 GPUサーバをご検討下さい。
今回 HPCテックで用意したものは MSI社の「GeForce RTX 3090 Ti GAMING X TRIO 24G」です。まず、注目すべきはやはりTDPですね。450Wって相当です。現行製品の NVIDIA A100(PCI 80GBモデル)が 300Wで、SXM版ですら 400Wなのでそれ以上です。ここまでくると、より多くの風量を送り込まなければ排熱できないので形状も大きくなります。ワークステーションに搭載できて 1枚が限界といったところでしょう。
実際に当社のワークステーションに搭載させたのがこちらです。
GPUステイもあり、実際は6スロットぐらい占有しています。
今回使用したワークステーションはこちらの ThreadripperPROの筐体になります。
HPCT WCT31-2GDL – AMD Ryzen Threadripper PRO 搭載 ワークステーション
https://archive-lib.hpctech.co.jp/hardware/hpct-wct31-2gdl.html
スペック
・CPU:3955WX
・メモリ:DDR4 3200 16GB x4
・GPU:3090ti
・使用したベンチマーク:NVIDIA GPU CLOUD Tensorflow TF1コンテナイメージ
※コンテナイメージ内、resnet.pyを使用。バッチサイズ256MB、Layers=50
結果は以下の通りでした。
A100で同じベンチマークを使用して 1600-1700程度出るので十分すぎる性能です。ただ、TDP 450Wとなるとそれなりに電源容量も増やさないといけない事と長期間連続運用する製品ではない為、使用には十分注意しなければなりません。今回はざっくり検証でしたが、HPCテックではお客様のニーズにあわせて安心安全に計算機をお使い頂けるよう日々、様々な製品の動作検証を行っています。
ディープラーニングを始めたいけどどんな製品を使ったらいいかわからない! といったことがあればぜひHPCテックへご相談ください。 ローコストのものからハイエンドサーバまで幅広くお客様に合わせたご提案をいたします。お気軽にお問い合わせください。
HPC TECH Engineer : Ishiwatari